自己資金は通常は2割以上あれば十分なのですが、出来れば購入時には自己資金(手持ち金)から出すお金を少しでも少なくしたいとお考えの方も多いようです。自己資金が0円でも可能な場合もあります。諸費用ローンを使って尚且つ物件価格の100%融資を受けられれば可能です。いろいろな条件等もありますし、諸費用ローンを扱っていない銀行もあります。
諸費用ローン
通常諸費用ローンとなる部分は以下のものになります。
売買契約書印紙代 | 不動産仲介手数料 | 固定資産税・都市計画税など |
金銭消費賃借契約書印紙代 | 融資事務手数料 | ローン保証料 |
火災保険 | 所得保障保険料 | 特約団体信用生命保険料 |
つなぎ融資費用 | 登録免許税(土地所有権移転費用など) | 司法書士報酬・土地家屋調査士報酬 |
住宅性能費用 | 引越し、電化製品、家具、備品等 | 建物解体費用 |
緑化工事等の施工費用 | 省エネ設備の等設置費用 | ★ |
諸費用ローンが利用できる条件は住宅ローンの借入資格と同じなのですが、融資金額の条件があります。
・10万円以上500万円以内
・住宅購入価格の10%相当額以内かつ住宅ローン利用額との合計が1億円以内
・保証会社担保評価額の110%以内
・同時に借入する住宅ローン、住宅金融公庫借入、その他既存借入額を含めた年間元利金返済額の税込年収に対する割合が、35%以内となる金額。
例えば3,500万円の物件ですと諸費用ローン350万円以内になります。通常の諸費用は物件価格の約8%ですので引越し費用、家具購入費、建物解体費用などは含まれません。10%以内ですので十分対応できます。保証会社担保評価価額の110%以内は理解しにくいと思います。その物件の売買価格ではなくて保証会社が独自に査定した評価の価額になります。仮に3,500万円の新築物件を100%評価してくれれば3,500万円+350万円の融資が受けられることになります。評価の価額が3,150万円だったとすると諸費用ローン315万円以内かつ合計で3,465万円以内の融資になります。ただし住宅ローンと諸費用ローン合わせての額で返済比率を計算しますのでこの条件に合わなければ融資は受けられません。
担保評価が100%であれば3500万円+350万円以内
担保評価が 90%であれば3150万円+315万円以内
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(残念ながら担保評価の判断・基準を知ることは出来ません。)保証会社の価額がそのまま銀行の融資金額になる可能性がほとんどです。
銀行の審査基準
住宅ローン・諸費用ローンにおいて銀行の審査基準は公表されてませんので実際には内容を知ることは難いです。当然審査には必ず信用情報機関(JIC,CIC,CCB,東銀協)などから個人情報の照会をして情報をチェックします。クレジットカードを利用している場合など返済比率がぎりぎりの場合などは融資を受けられないケースもあります。
収入合算
収入合算はお借入の返済比率がオーバーしている場合などに利用されます。お借入本人(ご主人)以外にご家族で収入がある場合は二人合わせての合算が出来ます。これも銀行によってはまちまちです。例えば奥様が働いている(正社員)収入を全額認めてくれている銀行もあれば、奥様の収入分は1/2の合算やパートで働いていた場合は認めてくれない銀行もあればパート不可の銀行も多いです。また参考までに奥様の収入資料(源泉徴収又は給与明細)を提出して下さい。といわれる場合もあります。(少しは審査に良い影響をしてくると思います。)
今の審査は甘い!
現在平成17年度の審査は甘い、というか各銀行柔軟に対応してくれます。不景気の中、各銀行な個人融資とりわけ住宅ローンには力をいれてます。本当は企業に多額の融資したいみたいですが・・その方が銀行にとっても利益が上がるからだと思います。、企業も不況と業績の悪化で銀行からの融資が厳しくなってます。いろいろな理由で今の時代は住宅ローンは借りやすいし、土地値が低くなってきてますので(底値という方もいますし、まだまだ下がるという方もいます。)担保評価の点でも評価価額90・100%以上なんてことの現象も起きてます。バブル時期の価格で今の土地に対しての評価を保証会社はしません。土地が低いからこそ評価も売買価格と同額に評価しています。又住宅ローンの金利も各銀行競ってキャンペーンと称してぞくぞく低い金利が出てきています。やっぱり住宅ローンに力を入れているのが分かります。=審査も甘くなってきています。
諸費用ローンの金利と期間
金利は3.875%変動金利(りそな銀行) / 4.375%変動金利(UFJ銀行)固定金利の選択有
1〜10年(東京三菱銀行)
30年まで(UFJ銀行)
35年まで(りそな銀行)など
期間
★諸費用ローンは金利が高いので繰り上げ返済は諸費用ローンからした方が良いと思います。